コロルくん物語 #5 森のレストラン(後編)

 

食べても食べても増えるクッキー。
さすがの食いしん坊のコロルくんでもたまりません。

森のみんなもお腹がいっぱい。もう動けません。
それでもクッキーは増え続け、すっかり山のように。

エゾリス、エゾウサギ、モモンガも、もちろんコロルくんも
このままじゃクッキーにつぶされちゃう!

積み重なったクッキーは大きな山になり、そのうち人の形に

「わぁっ」

大きな大きなクッキーのおばけ。
みんないちもくさんに逃げだしました。

クッキーのおばけも、コロルくんたちを追って走り出します。
どすんどすん。
歩くたびにクッキーのかけらが散って、
森じゅうにバターのいい匂いがしました。

クッキーのおばけに、食べられちゃう!

コロルくんは走る走る
草むらを走り森を走り、ついには海の上を走り、とうとう空を飛びました。

たすけてー

あれっ?

空が見えました。
クッキーのおばけは?
森のみんなもキョロキョロしてます。

「目が覚めたのね、コロルくん」

サラちゃんがまんまるな目でコロルくんたちを見ていました。
その後ろでアオッコとオレッコが
珍しくニコニコしています。

そうです。
クッキーのおばけは、アオッコとオレッコのいたずら。
みんな、クッキーをたらふく食べてクッキーのおばけに追いかけられる夢をみてたのです。
コロルくん、お腹がぐうって鳴りました。

「クッキーが少ないと、ケンカしちゃうからね」

サラちゃんはコロルくんたちが眠っている間
みんなが食べられるくらいの、たくさんのクッキーを焼いていました。
森じゅうに、いい匂いがしています。

さあ、今度は本物のクッキーです。
森の仲間たち、サラちゃん、アオッコもオレッコも。
バターの匂いが最高に美味しそうな、サラちゃんのクッキーを食べました。

あれ?

食いしん坊のコロルくんが、もじもじしています。

大丈夫。
このクッキーはもう、おばけにならないよ

 

 

 

 

(後編につづく)